無垢の木と左官使いの里山のような集合住宅



茄子紺四角ボタン はくれん舎施工

水土社/岩越松男
小田原近辺に工務店の心あたりがない?

はくれん舎建設にあたり、村山事務所は県西地方に施工業者の心当たりがなく、村山事務所の
竹沢さんから、「宣伝をしていなくても、腕のいい地元の大工さん知りませんか?」と言われ、施主
の私が施工業者を探すことになりました。この過程が本当に大変で、よく雑誌には「建築家事務所
にはいい工務店のツテがあるから大丈夫」なんて載っていますが、それは建設地によりけりで、
はくれん舎の場合は残念なことにそんな雑誌の事例には当てはまりませんでした。

複雑な仕様にも対応できるレベルの高い工務店を探す

複雑な仕様にも対応できるレベルの高い工務店を探す。言葉では簡単に言えますが、素人が工務店
のレベルなんて計りようもなく、もちろんそんな知り合いが都合よくいる訳もなく、施工した建物
やモデルハウスの類を見て、少ない情報で素人なりに判断するしかありませんでした。情報は圧倒
的に不足していました。

ネットで検索、建築者名簿閲覧、図書館通いの不安な日々

水土社さんを知るまでは、「この集合住宅の実現は無理なのかなあ。」と弱気になったことが幾度となく
ありました。施工する業者を探すために、横浜にある神奈川県の事務所へ建設業者名簿を閲覧して年
間何棟施工しているか施工実績を調べたり、建築家住宅が得意な工務店が集まってるという、新宿の
オゾンへ業者を探しに行き、図書館の建築雑誌を片っ端から借りて、建物の施工を担当している工務店
を調べたりしていました。図書館のアルバイトをしている近所の奥さんに、「建築のお仕事をしているの?」
と勘違いされたこともありました。そう都合よく小田原近辺の工務店が紹介されているわけもなく、途方に
暮れる日々が続きました。

立ち読みでついに発見!水土社さんとの出会い

設計図だけあっても施工技術がちゃんとしたところでないと絶対にダメだ。以前メーカーにいて、同じ
パターンでも工場の技術やセンスによって、商品の上がりが違ったりする経験が強く自分に作用し
ていました。そんな絶望にも似た気持ちで過ごしているときに、いつものように情報収集している
本屋さんで立ち読みをしていたところ、目に留まったのが水土社さんのお名前でした。その雑誌は
「チルチンびと」。施工している建物もとっても素敵です。また横浜の会社なんだろうな。と、あき
らめの気持ちで目をやると住所は「小田原市!」あのときの驚きは、今でも鮮明に覚えています。
あの記事に会えなかったから、きっと水土社さんとは出会えなかったと思います。

つづく


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