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園芸は自分の作品の延長
彫刻の勉強から園芸の道へ。そこにはそれまでカブ先生の中にあった緑の意志が作品にも表れているようです。
「園芸は自分の作品の延長になっていて、緑を扱ってるのがしっくりくるからでしょうね、例えば木の名前を結構
他のものの暗記力は悪いのに、そういうやつの名前はバッチリ覚えられたり、作品にしても緑っぽいものを描い
たり、造ったりとしっくりくるので」「インスタレーションの延長みたいな感じで空間だけど、それプラス動きがある
というか、やっぱり自分が手をかけたら、答えてくるから(植物が)そういうのが実感できるから、だからかなあ。」
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グリーンフィンガーの端くれかなと感じるときがある
自分の作品であり、愛情をかけると答えてくれる愛しいもの。緑に言葉はありませんが、自然と答えてくれる不思
議な存在です。「(植物の)言っていることが聞こえる感じがする。自分がグリーンフィンガーかは解らないけど、そ
の端くれかなと感じるときがあって、緑が何を求めるか解るときがあるんですよ。」
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里山は恵みの庭
はくれん舎は里山をテーマにしています。里山と聞くとなぜか不思議と安らぎ感を持ちます。そんな里山について
カブさんは「恵みですよね、里山。雑木林風にしたいというのは、たぶん人工的なものと違って、山に生えてるもの
が組み合わさって、山がイメージできるものがいいのかなと癒し系ですよね」「柿(中庭の)は残って良かった<です よ
ね、本当に」
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建築と感覚が合ってる気がしますね
個人の庭は施工したこ経験はあるけれど、集合住宅は初めてだというカブさん、「個人の庭はやったことがあるけど、
集合住宅には集合性があって違った意味合いが含まれてくるから、それがすごい、いい勉強だなあと思いますね。
話を聞いてるとやっぱり建築家の方も面白い方だし、作る建築との感覚も合うというか、すごい近代的な建物を造っ
てる方と一緒にやるのとはまたちょっと違った感じだから。」村山さんの建物は植物に通じる有機的な感覚がありま
す。建物を引き立てる庭ではなく、有機的なものも無機的な素材も同一線上に並んでいる。どちらもおなじように主
張して、自然に調和し合う、そういう環境は人間に癒しを与えるのでしょうか。「本当に、そうなんですよね。建築の
考え方が同調できるというか、今回のお仕事は願ってもないことだと思いました。(笑)」
つづく
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