無垢の木と左官使いの里山のような集合住宅



茄子紺四角ボタン小田原集合住宅はくれん舎施工 あしがら職人(つくりて)の会/ヤマダ建築工房

ヤマダ建築工房/山田勲
皆ちょっと落ち着いて見直す時期になっているんでしょ

時代の変遷とともに「効率」優先の流れの中で家づくりも変わった。そのために必要な素材の登場により、人間の身体
に変化が現れる。「効率」は便利で手軽を手に入れられる、でもその先にあるものは、治しようのない健康被害だとした
ら、それは本当に便利で手軽なものなんでしょうか?ただ安いからといってその商品の背景も考えずに購入することは
後に人の身体にとって非常に危険なのでは?と考えずにはいられません。「スローフード、スローライフって言葉が言わ
れてるけど、もう一度家づくりってなんだ、食べ物ってなんだとかさ、環境ってなんだとかさ、皆ちょっと落ち着いて見直
す時期になっているんでしょ」

土壁のアパートって面白いかもしれないね

山田さんはご自分でも図面を引いて、家を設計しています。小田原のセミナーで建築家住宅に興味があると、おっしゃ
っていた山田さんですが、村山雄一さんのこの建物を施工するに当たって考えたことは?「これはね、一番最初岩越さ
んから話しを聞いて、「うちらは相見積もりなんてやだよね」って言ってたの。(笑)岩越さん何かひっかかるものがあって、
土壁が得意な設計事務所だってことは知ってたから、うーん、土壁、アパート「面白いかもしれないね」ってことで、じゃあ、
「ダメ元でやってみようよ」ってことで、行かせてもらったの。それで向こうの設計事務所へ行って事務所の中で模型を見
たり図面を見たりして、「これは面白そうだ」と思って、それでやる気になったの(笑)」

村山さんの建物は人間の根源的ところをやろうとしているんだと思うよ

村山先生の建物は本来まっすぐな材木を使って、曲線を作り土壁を得意とするなど、今まで施工してもらった大工さんも
だいぶ苦労されていると聞いてますが、「ちょっとこの建物は難しいよね、ちょとどころじゃないよ、だいぶ難しい」「ボク
はこの集合住宅の造形的な面白さに惹かれたね。たぶんこういうデザインするのは日本でもそうはいないと思うよ。
木材は切って極端な話し直線しかできないけど、そこにあえて曲線を作ろうとしているんだよね。その辺のトライが面白
そうだなあっていうのはあった。今まで作った建物の、実例の写真を見てこの設計事務所は面白いなと思ったの。」
「村山さんの感覚は東ヨーロッパ風というか、どちらかというとガウディの世界だよね。そいういう風に思える。
直線の中にないっていうか、みんなどこかで丸みを帯びた空間ていうかな、ちょっと違うんだよね、この建物の中で
そういう雰囲気がどんな風に出てくるのか、ちょっと楽しみにしているんだよね。(笑)だってボクなんて経験したこ
とないし、他の設計事務所でもそういうデザインをする人はいなかったしね。木造でそういうことがどこまでできるの
か興味があるんだよね」「村山さんの建物は人間の根源的ところをやろうとしているんだと思うよ」

つづく


     
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